4Qスタートで5万PPは間に合うか|国内線8往復とパース3往復、足りないのは日数です
この記事は2026年9月時点の情報です。 積算率や路線倍率、運航スケジュールは改定されることがあります。
年の後半から始めて、年内に5万プレミアムポイント(PP)。これを「今頃からやるのか」と言われた方がいます。先に答えだけ書きます。
間に合います。ただし、羽田と那覇をひたすら往復する話ではありません。
PPは、買い物の割引に使えるポイントではなく、会員ランクを上げるためだけに使う専用のスタンプのようなものです。以降はPPと書きます。
そして、国内線で5万PPを目指すときに足りなくなるのはPPではありません。空けられる日数のほうです。
5万PPまでの4つの道
| 組み方 | 1回あたりのPP | 5万PPに届く回数 | 到達PP |
|---|---|---|---|
| 国内線ファーストクラス(株主優待割引/スタンダード)で東京=石垣と東京=沖縄を同じ日に往復 | 1日13,080PP | 4日 | 52,320PP |
| 国内線ファーストクラス フレックスで東京=沖縄を1日1往復 | 往復6,704PP | 8日 | 53,632PP |
| 東京=シンガポール ビジネスクラス(予約クラスC・D・Z) | 往復13,220PP | 4往復 | 52,880PP |
| 東京=パース ビジネスクラス(予約クラスC・D・Z) | 往復19,272PP | 3往復 | 57,816PP |
国内線を8往復するのか、パースを3往復するのか。同じ5万PPに、これだけ違う道があります。
計算はどちらも合っている。違うのは前提
相談がこじれるのは、答えが無いからではありません。答えが2つ出てきて、どちらももっともらしいから止まります。今回もその形でした。
質問に答えた人は、ファーストクラスで石垣と羽田を往復し、同じ日に羽田と那覇も往復する、これを4日やれば52,320PPだと書いています。
ANAの計算式は、区間ごとの基本マイレージに、運賃ごとの積算率と路線倍率を掛けて、そこに搭乗ポイントを足すというものです。この式に入れると、東京と石垣の往復が7,164PP、東京と沖縄の往復が5,916PP。合わせて1日13,080PP、4日で52,320PPになります。数字はぴったり合っています。
一方、相談した本人は1日1往復で数えていました。東京と沖縄をファーストクラスのフレックスで往復すると6,704PP付きますから、8往復で53,632PP。こちらも5万PPには届きます。
つまり2人とも、計算そのものは合っています。食い違っていたのは、1日に何往復するかという前提だけでした。
足りないのはPPではなく、空けられる日数
ここが今回のいちばん大事なところです。
4日案は、朝から夜まで1日を丸ごと空に使う組み方です。それを4日。8往復案は、1日1往復なので余裕はありますが、こんどは8日いります。
まる4日を空に使える人と、週末しか動けない人とでは、同じ数字を見ても答えが変わります。
だったら、1日あたりに入るPPのほうを増やせばいい。そこで効いてくるのが路線倍率です。
路線倍率は距離に掛かる
PPには、飛ぶ路線ごとに決まった倍率がかかります。
| 路線 | 路線倍率 |
|---|---|
| 国内線 | 2倍 |
| ANAグループが運航する日本発着のアジア・オセアニア・ウラジオストク路線 | 1.5倍 |
| それ以外の路線/スターアライアンス各社が運航する便 | 1倍 |
こう並べると国内線がいちばん強く見えますが、実際に貯まる量は逆転します。倍率は距離に掛かるものだからです。
東京とシンガポールをビジネスクラスで往復すると13,220PP。4往復で52,880PPですから、これだけで5万PPを超えます。東京とパースなら往復19,272PP、3往復して57,816PPです。
同じビジネスクラスでも、予約クラスで6割になる
ここに落とし穴があります。同じビジネスクラスでも、予約クラスによって積算率がまるで違います。
| 東京=シンガポール ビジネスクラス | 往復のPP |
|---|---|
| 予約クラス C・D・Z | 13,220PP |
| 予約クラス P | 7,754PP |
だいたい6割です。同じ席に座り、同じ距離を同じ時間かけて飛んで、貯まる量だけが6割になります。Pは安いので、検索すると普通に出てきます。
修行として買うなら、運賃の名前ではなく、その運賃がどの予約クラスなのかを必ず確かめてください。値段だけ見て選ぶと、ここで取り返しがつきません。
「倍率が高いから得」とは限らない
倍率が高い路線と聞くと、たいていの人は「ではヨーロッパ線と同じくらい貯まるのだな」と受け取ります。半分しか当たっていません。
| 路線 | 路線倍率 | ビジネスクラス往復のPP |
|---|---|---|
| 東京=シンガポール | 1.5倍 | 13,220PP |
| 東京=パース | 1.5倍 | 19,272PP |
| 東京=ロンドン | 1倍 | 16,350PP |
| 東京=パリ | 1倍 | 16,316PP |
倍率の加算がまったく無いロンドンとパリが、1.5倍のシンガポールを上回っています。そして同じ1.5倍のなかで、シンガポールとパースには2倍近い差がついています。
倍率は距離に掛かるものであって、距離そのものを埋めてはくれません。近いアジアの街に倍率を掛けても、遠いヨーロッパには届かない。逆に、オセアニアまで足を伸ばせば倍率が効いて、ヨーロッパを追い越します。
見るべきなのは倍率そのものではなく、倍率と距離の掛け算のほうです。
ここを取り違えたまま「倍率の高い路線が狙い目」とだけ覚えると、近いアジアの街を何度も往復して、思ったほど貯まらなかったという終わり方になります。
この秋、1.5倍の路線の席が増えている
| 路線 | 変更 |
|---|---|
| 成田=シンガポール | 2026年9月1日から毎日運航 |
| 成田=ムンバイ | 2026年9月1日から毎日運航 |
| 成田=パース | 2026年10月25日から毎日運航 |
倍率の加算が付く路線の席が、この秋に増えました。去年と同じつもりで時刻表を見ていると、この変化を丸ごと見落とします。
遅れているのは時期ではありません。地図の見方です。年の後半から始めて年内に、というのは、路線の選び方さえ変えれば普通に届きます。届かないのは、国内線を回り続ける組み方をやめられないときだけです。
これから4Qの旅程を組むなら、国内線の往復回数を数える前に、行き先の距離のほうを先に見てください。順番を変えるだけで、必要な回数が半分以下になることがあります。
自分の旅程で計算する
上の数字は、区間基本マイレージ・積算率・路線倍率・搭乗ポイントから計算したものです。同じ計算を自分の旅程でできるツールを用意しています。
出典
- プレミアムポイントとは(計算方法・路線倍率・搭乗ポイント/ANA公式)
- 国際線 区間基本マイレージチャート(ANA公式)
- 2026年度下期 国際線・国内線 運航計画(ANAホールディングス 公式リリース 別紙PDF)
- 記事のきっかけになった相談(Yahoo!知恵袋)
2026年9月7日時点の記載内容です。積算率・路線倍率・搭乗ポイント・運航スケジュールは改定されることがあります。最新の内容は必ずANA公式サイトでご確認ください。